ホームセンターなどに行くと、木材の種類も用途により様々なものがあります。
ここでは、加工の違いによる木材の種類を説明します。
無垢材、集成材、ベニヤ板、コンパネ、合板、MDF、ツーバイ材について説明します。
◆無垢材

無垢材とは、原木から切り出したままの木材です。
裁断と乾燥以外の加工がされていないことから、木目、柔らかい木の肌触り、木特有の香りがそのまま生きています。
木材同士の接着に使用される接着剤を含まないので、ホルムアルデヒドのような化学物質による悪影響を気にすることなく安心して使用できます。
難点は、加工されていないため温度変化の影響を受けやすく、縮み、反れ、割りが出ることがあります。
材料としては、木の幅より広い木材にすることは物理的にできないので、幅や厚みに限界があります。
◆集成材

集成材は、小さい木材(角材や板材)を接着剤で貼り合わせて作られた板材です。フィンガージョイントという方法が一般的で、山形のカット断面に接着剤を塗り、貼り合わせてあります。
無垢材より割れや反りが出にくく、強度も安定しています。
木の種類、サイズも豊富なうえ、値段も比較的手ごろなため、非常に便利です。
写真の集成材はフィンガージョイントではありませんが、横から見るとつなぎ(赤丸の箇所)があることがわかりますね。
◆べニヤ板

ベニヤ板は丸太を大根のカツラ剥きのように裁断し、伸ばしてカットしたものです。
本来は単層(単板)でベニヤ板といい、べニア板を複数貼り合わせたものを合板といいますが、日本では合板もべニア板の名前で売られていることがあります。
ちなみに、べニアとは英語の「veneer」で、「木の薄い板」「単板」の意味です。
単層のため薄く(0.6~3mm)、強度に難がありますが、低価格で加工しやすい木材です。
◆合板

ベニヤ板を貼り合わせたものが合板です。ベニヤ板で説明した通り、日本では合板のことをべニヤ板ということがあります。
合板は、反りを軽減するための工夫がされています。1枚の単板を中心に両サイドに均等に単板を積み重ねてあるため奇数枚が一般的です。さらに繊維の向きが交互になるように重ねて接着されています。
合板はサイズも豊富で、強度があり、反りもでにくく、値段も手ごろな木材です。
◆コンパネ
コンパネは合板の一種で、コンクリートを流し込むときの型枠として作られたものです。コンクリートパネルを略して「コンパネ」と呼ばれています。
べニア板を5枚貼り合わせた厚さ12mmのコンパネが主流です。
コンクリートを流し込むため、耐水性に優れています。
こちらは本来の用途があるため、基本サイズがあり900×1800mmで厚さ12mmのものが主流です。
合板の等級
合板にはJAS(日本農林規格)が定めた品質基準があります。
基準を満たしている合板には、JASマークが印字されています。
品質基準の項目は、用途、強度、そしてホルムアルデヒド放散量です。
MDF(中密度繊維板)

木材の板なのに木目がないな、と思ったことはありませんか。
MDFは木材のチップを原料としています。細かい木材の繊維を接着剤を塗布して固めたものを総称してファイバーボードといいます。MDFもファイバーボードの一種で、ほかに硬質繊維板(ハードボード)と軟質繊維板(インシュレーションボード)があります。
ファイバーボードの場合、木材特有の、節、割れ、反りなどがなく、表面も平らで、硬度があります。密度があるので重い場合があります。
木材の繊維を原材料としているため、安価なものも流通しています。
ただ釘やビスを使うと割れやすいことがあるので、注意が必要です。
◆ツーバイ材(2×材、SPF材)
ツーバイ材、2×材、SPF材は同じものを意味しています。
SPFとは、そういう木があるのではなく、3種類の木の種類です。S=スプルース、P=パイン(松のこと)、F=ファー(もみの木のこと)の頭文字をとってSPFといいます。
ホームセンターで非常に手に入りやすい無垢材です。
柔らかく、加工しやすいですが、無垢材なので耐水性は低いです。
また規格が決められているため厚さが一定であることが、便利な点でもあります。
木材の説明はここまでです。
木材と言っても、無垢材、集成材、ベニヤ板、コンパネ、合板、MDF、ツーバイ材と、さらに他にもありますので、たくさんの種類があることがわかります。

いかがでしたか?
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